従業員満足度調査を行うと、厳しい意見がたくさん出るが、落ち込む必要は全くない!
従業員満足度調査を行って、集計結果をまとめたレポートには、本当に多くの従業員の不満点が書かれています。
これを見て多くの経営者は、
「自分は従業員の事を考えて、いろんなことをやってきたのに・・・・。」
と言うように落ち込んでしまいがちです。
しかし、そんなに落ち込む必要なないのです。
その理由は、大きく分けて2つあります。
1.事業主と従業員では、重要だと思う事が異なる
事業主が従業員のためを思って、いろんなことをやってきても、実は従業員から見るとズレているということがよくあります。
なぜなら、経営者と従業員では立場が違うため、考え方も違うからです。
経営者からの目線で見た、従業員のためと思う事は、実は従業員から見るとそれほど重要ではなかったりするのです。
例えば労働条件の改善について、経営者は給料を上げることにばかり目が行きますが、従業員からすれば休みを増やしてほしいと思っているかもしれません。
もちろん、これは会社によって社風や所属している従業員が違うので、意見も会社によって変わってきます。
ただし、経営者と従業員では重要だと思っている点にズレがあるということは、多くの会社に共通しているのです。
従業員満足度調査を行ったことによって、それが判明したのであれば、落ち込む必要は全くなく、むしろ今まで分からなかったことが分かったのであり、喜ぶべきことです。
2.意見の中には、一方的で自分勝手な意見もある
人は、意見を書いてほしいと言われると、満足している点より、満足していない点について書いてしまうものです。
満足している部分は、数値のみで表され、不満な部分については、数値プラス意見として表されることになるのです。
さらに
あくまで、従業員からの一方的な意見であるということを忘れてはいけません。
中には、自分の事を棚に上げて、経営者ばかりに改善を要求してくる人だっています。
そのため、書かれてあることをそのまま受け取って落ち込む必要はないのです。
こう言うと
「それなら、従業員意識調査なんかやってもしょうがないじゃないか」
ということを言われそうですが、
私は、従業員の意見を無視しろと言っているのではありません。
もちろん、貴重な意見であることには変わりがありません。
ただし、書かれている意見の全てを、そのまま聞き入れる必要はないということが言いたいのです。
要求が自分勝手な要求であれば、この要求を聞くことができないことを従業員に理由を説明すればそれで良いのです。
それ以外の不満点について、
「これとこれは、もっともな意見だ!すぐに改善しよう」
「これとこれはすぐには改善できないが、いつごろまでを目途に改善しよう!」
「これについては、こういった理由で改善できない」
このように、貴重な意見をしっかりと分析したうえで、従業員にフィードバックすれば良いのです。
ここまでやってくれれば、例え意見を受け入れてもらえなかったときでも「しっかり話を聞いてくれた」という印象になります。
- 従業員満足度調査を行う
- 調査結果を分析する
- 改善案を従業員に説明する
- 改善行動をおこす
- 1年後に再度調査を行う
これを繰り返すことによって、社員の満足度と仕事に対する意識が大幅に向上するのです。
調査を行った結果、例え厳しい意見がたくさんあったとしても、そこで落ち込むことなく、上手く活用する。
これが正しい行動です。
落ち込むよりも、この結果をどう受け止めて、どう活用するかが大切なのです。
従業員満足度調査を行い、その結果を上手く活用すれば効果的な対策が見えてきます。
結果に落ち込むのではなく、結果を活用する。
この考えで、従業員満足度調査を行っていただきたいと思います。